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PROJECT-EXTERMINATION
 

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 PROJECT-EXTERMINATION


 世界間の軍事の状況に、国家ではなくミスリルやアマルガム等の第三者的組織が暗躍している事態を由々しき事態と捉えた米軍が、彼等に匹敵する力を得るために開始した巨大プロジェクト《プロジェクト・セラフィー》。
 そのプロジェクトにより結成された米軍特殊研究班、通称『ジーネ』によって生み出されたプロジェクトの一つが『新世代型AS開発計画』であり、その中のプロジェクトの一つが《PROJECT-EXTERMINATION》である。
 企画段階において、予想されている性能だけでも、
・敵と認識した目標が完全に破壊されるまで攻撃の手を休める事は無い。
・操縦、射撃等のパイロットに要求していた技能を完全自動化する事によって、かつて無い高性能化の実現。
など、いくつかの分野ではミスリル以上の成果を上げる可能性はあった計画である。
 プロジェクト全体の詳細そのものはAS自体の高性能化、ラムダ・ドライバ搭載型開発など、多岐にわたるが、このプロジェクト最大の特徴は
・これまでのASには実用化できなかった《完全自立型AS》を製造する。
というコンセプトだろう。

 メインシステムの中枢に『ウィスパードの脳幹』を組み込み、インターフェイスとして使用する事で人工知能、つまり機械の最大の欠点であった『戦局・状況に応じての柔軟性』を克服した完全無欠のAS(これは既にASと呼べるような代物ではなく、立派な大量虐殺兵器である)を誕生させる事を最終目的とする。
 無論、ラムダ・ドライバの発動に必要な戦闘衝動をウィスパードの脳幹にインプットする事によって、ラムダ・ドライバの発動も任意に行う事が出来る。
 必要最低限の指令を出すだけで、後は機械が自動的に判断・行動をしてくれる。

 この計画は元米軍技術士官、リティシア・ディル博士によって考案された。
 この計画がもし実用化されていれば、アメリカ軍の軍事技術は文字通り『世界最強』のレベルにまでなっていたかもしれない。
 しかし、そのあまりの非人道的性、潜在的にでさえ世界全体で数十人しかいないウィスパードの脳を使用するという非生産性、そして何より、『理論上は実現可能』であるが、実現までのプロセスの具体性については科学者の妄執の域を出なかった事。
 この二つの理由により米軍はそのプロジェクトを企画段階で廃棄、その後アメリカという出資者を失ったリティシア博士も行方不明となる。
 よって、このASの詳細を知る者はリティシア博士ただ一人である。

 なお現在、リティシア博士はアマルガムとも関係の深いテロ組織《グングニル》に所属しているとの情報もある。



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