フルメタル・パニックでのオリジナル設定に関するレポート
メカ及び兵器について 
■始めに■
 安藤正樹氏の運営されるオラクルでのオリジナル設定、特にオリジナルAS、火器などについて、「原作史上主義」の観点から、設定を作る際にどのような設定であるべきであるかを検討してみようと思う。
 多分に「私見」である部分は致し方無しとして、オラクルでのフルメタSSに限らず、今後の創作活動の参考にしていただければ、拙としても嬉しい限りである。

 ラムダドライバ(LDと表記)やブラックテクノロジー(BT)などが重要な要素になると思うが、ソレ以外の点でも、考察するべき点は多々あると思われるので、それらの点についれても触れてみようと思う。
 
■目次
 かなり長い標になっているので、目次として一覧を用意する。
 大きく別けて、「前提として」「各組織別事例」の2ページに別れる。
 「各組織別事例」は、各項目にチェック欄も用意。
 プリントアウトしてチェック!
前提として(当ページ)
設定を考える前の前提として、「フルメタ世界での世界観」を軽く考察。
  ■基本として
  ●大原則として
●世界観として
■ブラックテクノロジーについて
  ●ブラックテクノロジーとウィスパードについて
●ラムダドライバについて
■AS関連として
  ●ASについて基本的と思われる仕様
●M9について
●ARX−7アーバレストについて
●アマルガム側のASについて
各組織別事例(2ページ目)
前提であげた条件での、組織別に条件付。
  ●共通項目として
●ミスリル側
●アマルガム側
●軍組織
●その他の大規模組織
●その他の小規模組織
●個人
前提として
 設定を考える前の前提として、「フルメタ世界での世界観」を軽く考察する。
 「各組織別事例」はこの前提を元にしている。

 原作を読んでみて、重要と思える部分とそこからの考察(私見)を羅列し表に纏めた。
■基本として
 ミリタリー関係の世界観について、基本的な所を考えてみる。
大原則として
本文から 考えられる事
 AS技術などのブラックテクノロジーを基礎とする、現在の現実世界では有り得ない技術、装備が存在する。
 また兵器装備については、ブラックテクノロジーの影響をそれなりに受けている。
 現在の技術をより強化、適正化されている可能性がある。
 マデューカスが乗船していた潜水艦は世界屈指の高性能艦である。  装備自体は、2000年現在の実際にある装備が基本形のようである。

 また、大きく特殊に性能その他が実世界のスペックと大きくかけ離れている訳ではない。
 実際に存在する潜水艦名「パサディナ」の登場、本文を読む限りは実世界の物と大きくかけ離れてはいない。
 C17、GLOG17、J7、タイコンデロガ級巡洋艦、ツングースカなど現実の装備の登場。
 スーパーハリアー、ADCAP魚雷など、開発中止になった計画や、正式採用されなかった装備の登場。  現実世界では開発不可であったものが可能になったり、採用不可であったものが採用されている可能性がある。
上の点の纏め

 兵装、火器の登場には特殊な経緯の物で無い限りは、実際に存在している火器、装備に関しては特に問題無し。
 また、採用不許可、開発中止になった物もその中に含まれる。(実際には吸収合併された筈の会社なども独立したママであったりする場合があるので、実際に存在しない装備も有り得る)

 特にAS以外の装備は、2000年前後の実世界のものに近似して考えて良いと思われる。 火器、兵器の運用方法やその使用法もそれに準じて良い。

 軍構造や組織の性格、思想などもほぼ、実世界での感覚を踏襲して良いと思われる

 極端にSFチックな火器、装備は、ミスリル若しくは、アマルガムが関係している物以外では、AS以外に登場していない。

 基本的に、装備類などは一般的常識の物理原則を反映する。(LD以外)
世界観として
本文から 考えられる事
 ソ連が存在する。  この点については、経済のブロック化が現在よりもより厳格である可能性を示唆するものである。

 冷戦状態かそれに近い、2極化しているかなり危ういミリタリーバランスなのではないだろうか。
 中国は最低でも、南中国、北中国の二つに分割統治されている。
 南中国軍はM6装備。
 朝鮮半島は今現在と同じように北朝鮮と韓国で分割統治されている。
 感覚としては現在の現実世界に非常に近似した存在の仕方のようである。
 中東も、現在と酷似した状況である。  民族問題、宗教的な問題は解決出来ていないようである。
 相良 宗介の設定からみて、少なくとも「世界の弾薬庫」で有ることは変わりないと見てかまわない筈である。

 エジプト、イラクはどちらの陣営に属するのか、イスラエルの状態はどうなのか?などは作中では多く語られてはいないが興味深い所ではある。

 やはり、中東での石油の利権なども関係しているのだろうか?
 M6は、湾岸戦争体験者である。
上の点の纏め

 より厳密な経済のグロック化によって、かなりの技術、情報の障壁が存在する可能性がある。また、装備なども、一般的には、共産圏と資本主義圏とで現在よりも明確に色分けされていると思われる

 ミリタリーバランスなどは微妙に食い違いのある世界観であるようであるが、そのバランスは冷戦時代のそれに近似している可能性は大である。またその振るまいも当時の感覚を踏襲して良いのではないかと思われる。

 国力その物などの点については詳しくは述べられていないが、現在の実世界のそれを参考にして差し支えないと思われる。

 発展途上資本主義国家では、高額な運用経費で圧迫されている可能性も高いのではあるが、資本主義圏での競合などはそのまま有り得る話である。
 (これは勝手な想像であるが、案外と、イスラエル製やスエーデン製などの製品が幅を効かせているかもしれない。)
■ブラックテクノロジーについて
(ブラックテクノロジ:BT、ラムダドライバ:LD)等、フルメタ世界での非常に重要な部分である。
原作から読み取れる所を考えてみる。
BTとウィスパードについて
本文から 考えられる事
 BT自体は、それまでの理論、技術形態から発展分岐出来うる類の技術形態からは独立した存在である。  これは、既存技術の発展応用から進化していく技術とは大きくかけ離れた”非常識”なものである事は、作中でも語られている部分である。

 多分にその応用技術は多岐に渡る分野で使用されている(っと作者後書に)書かれているようであるが、現実的な思考の人間からみると”反則技”でもある。

 ASなどがその例として上げられると思われる。
 BTは、作中実世界では、それなりの分野で浸透、一般化している類の物もある。
 ウィスパードである事可能性を判別する判定方法(ミラー統計法)がある。
 その詳しい内容については、現時点で不明。
 どういった統計法であるのはが書かれていないため、に実にあいまいであるが、一応の判定基準は存在する。

 この点に付いては、所詮は今だ原作に書かれていない上での想定ではあるが、以下のようなことも考えられる。

 客観的な要素、条件からの判断で特定出来るのであれば、特にそれに該当する人間を知るのに、全く外部の人間であっても不思議ではない。
 その場合は、ウィスパード自体になにかしらの共通する要素という物が有ると考えられる。

 何かしらのペーパーテストで判定している場合であれば、想定されるウィスパードの人数が極小なのであるから、出来うる限り大人数を受けさせる必要がある。少なくとも、街頭アンケートの類などでは厳しいのではないだろうか。
 そうなると、全国統一で同一の問題を公然と受けさせても不信を抱かれない物が理想となる(IQテスト等)
 この場合は、施行者が公認で有る、無いに関わらず、その情報は特定の組織の物になる。

 といったような推察は可能であるが、結局の所詳細は不明である。
 ミラー統計法の結果は「ウィスパードである確率〇%」という書式になる。  ミラー統計法は、それなりに判断材料として使える。
 パーセント表記で、陰陽表記でない事から、確実では無い。

 共通する要素があっても、ウィスパードであるとは限らないし、全く要素の無いウィスパードも有り得ると言う事なのか、今だ原作中では語られていない。
 千鳥かなめは、ミラー統計法の結果、ウィスパードである確率が95%であった。
 ウィスパードは先天的素養である。  原作中に、人口ウィスパードは登場していない。

 現実世界では、IQの高い精子と卵子を人工的に配合し、人口天才を作る実験はそれなりの成功を収めてはいるが、DNA的な問題がウィスパードの条件なのかは現時点では不明。

 もしも遺伝子的な問題であれば、千鳥かなめの妹も非常に高い確率でウィスパードの素養を持ち得る事になる筈であるが、そういった描写は、原作中されていない。
 BTの入手にはウィスパードが必要。  BT入手は非常に大きな利権に直結する可能性もあるので、ウィスパードの存在を認知している国家、組織はかなりの力を入れて活動している事と思われる。

 BMGでの「千鳥かなめ拉致」を目論んだソ連の組織などはその端的な例であろう。
 ウィスパードは、その潜在的な人数を合わせても非常に少数である。
 ウィスパードの一個人から得られる情報は、個体差がある。  その時に実現可能な情報であるかどうかは全く解らない。
 当然、BTを入手しながらも、それを有効に使えない組織も存在すると思われる。

 実際は、この情報の内容の差異が、ウィスパードの”入手”を激化させる原因の一つとなっているだろう。
 ウィスパードの存在を知る各国、組織は、ウィスパードを確保しようとしている。
 アマルガムには、ウィスパードが存在している。ミスリルには、テッサ・テスタロッサがウィスパードとして現在所属、バニ・モラウタは死亡。  これは、現時点でミスリルにはLDの開発作製能力が無い事を端的に示している。
 テッサ・テスタロッサは、LDの根幹自体に対しては製作可能なほどの知識を持ち合わせていない。
 BMGでミスリルに保護された少女は、ウィスパードの可能性は高いのではないかと思われるが、本文では断言はされていない。

 同時に、ウィスパードであったとして、どういったBTに対しての知識を有するのかも不明である。
 千鳥かなめは、ウィスパードである。  DBD時点では、完全に覚醒しているようでは無い。
 この時点では、どう言ったBTに関して覚醒するか不明である。
 「ささやき」とは何であるかは不明  何かしら危険な存在である事と、それによって知識がもたらされる事以外は原作中からは読み取れない。
 「ささやき」を利用して、新たな知識を入手する事は可能である。
 「ささやき」の利用は精神崩壊に直結する場合がある。
上の点の纏め

 結論として言えば、原作中でほとんど何も説明されていない部分である。
 ストーリーの根幹であるのだか、原作者でないこの身にとっては、最大の謎(秘密)である。

 原作中では、BTを手に入れるほとんど唯一の存在である。それゆえにその保護(拉致)に対して多少の強引な手法を用いる場合がある。

 合法、非合法を問わず、多少強引(比人道的)な手段を用いても、ウィスパードの入手(拉致、保護)をするだけの価値がある。

 ウィスパード自体の個体数は非常に少ない。

 現時点で、ミスリルでは、LDを作製、発展させる事が出来るウィスパードは存在しない。

 アマルガム側には最低でも1名以上のウィスパードが存在し、LD技術に対しての知識を有している可能性が高い
ラムダドライバーについて
本文から 考えられる事
 TAROSはスフィアに介入、干渉する為に使われる。完全な理解、使用はウィスパードでないと困難である。  ウィスパードでなければ、TAROSの機能性能を完全に出しきれない。(作動出来ない訳では無い)

 LDを発動させるのにウィスパードが有利かどうかは、原作中明らかにされていないが。可能正論としては高い。
 LDはTAROSを介在し発動する。
 
 無生物では発動しない。(精神を介在させる訳であるから、無生物がブレークスルーした場合に付いては、現在では検証のしようが無い)

 LD、TROSとそれを作動させる電源の問題を考えると、連続的に使用しようとした場合は相応のサイズが必要なのではないだろうか。

 小型化を考えている場合は、一層の留意が必要。 
 LDはTAROSの応用である。
 LD発動には大電力が必要。  どれほどの電力量なのかは具体的に表記されていないが、ラパジウムリアクタ装備のコダールが専用のコンデンサーを仕様したり、オーバーヒートしている事を考えると、相応の電力量が必要になるのではないだろうか。

 少なくとも、安定して連続仕様することを考える場合は、電力量の点にも配慮が必要そうである。
 LDの発動には脳波の活動が影響する。  通常での発動自体は困難である。

 常人が発動する事自体は不可能では無い。

 LDの使用者は、何かしらのメンタルな問題を抱える(抱えている)可能性が有る。
 LDは、かなり特殊な脳波をに発信しなければ発動しない。
 LDは、使用者の精神状態によって、その効果が大きく変動する。
 ARX7−アーバレストなどでのLD搭載ASが発生させる結果は”斥力場”として発現する。  現時点では、斥力場としての発現になっているようである。

 「引力の逆」というのが物理的な言葉で捕らえた場合のニュアンスである。
 素粒子の話で「逆スピンで発生する」や、「反物質における引力」というような事柄を聞いた事があるが…関係あるのだろうか?

 現時点では、物理的な影響を無視するような力場のような扱いである。
 薬物投与、訓練などでLDの発動条件を満たせば発動する。  「相良宗介が特別」なのでない。
 LD発動条件をクリアする為の薬品は存在する、ただし使用者にたいしては副作用が大きい。  薬物投与での発動を選択した場合は、その副作用を無視出来ない。
 LDを発動可能にする為の薬品製造は特殊な材料、プラントが必要。  容易に入手可能では無い。

 容易に入手可能な場合でも、その製造元は相応の組織である。
 薬剤の製法、組成、薬効はミスリルも把握している。  ミスリル側でも、同一の薬剤の入手製造自体は可能である事を示唆する。

 薬剤現物が手元に有れば、中毒症状などの治療研究に効果的であるため、少量は保管、研究されている可能性を示唆する。

 副作用を考えると、LD発動研究の為にその薬剤を乱用する事は避けるのが常識的かつ人道的判断である。
 LDは核さえも陳腐化する可能性を秘めている。  あらゆる衝撃、熱など物理的条件から隔離される可能性を示唆する。

 原作中ではLDの発動の形は斥力場と記されているが、”この世に存在しないイメージ”を具現化する訳であるので、物理的な物では無いようである。
 現状でLDに対抗するにはLDの使用が効果的である。  通常兵器での物理的攻撃は、LDが効率的に作動している場合は無効。
 LDの影響は、ASの外側だけでなく、ASの内側の領域にも影響し得る。  搭乗者の肉体的安全性自体も非常に高くなる。

 ASの内部構造、作動に干渉しうる。
 LD搭載兵器に通常兵器で対抗する場合、LDが発動していない状態であるか、発動不可能な状態での破壊が、今の所の対抗手段とミスリルでは考えている。  確かに、アーバレスト1機しかLD搭載兵器が無い訳であるから、次善の索としてはこれしか無いと言っても良いかもしれない。

 その方法自体は、その事情に合わせて変化して行く事になるだろう。
上の点の纏め

 通常兵器はLDには通用しない。

 LDにはLDで対抗するのが効率的な手段の1つである。

 LDの発動には、大きな電力が必要(これを考えると、電源、TAROS、LDのセットであるので、安定して連続使用する事を前提とした場合、相応のサイズになる

 LD搭載ASを破壊する事自体は、LD発動時でなければ通常兵器でも不可能では無い。(所詮は器械である)

 LDとその応用技術はアマルガム側が大きく勝っている。

 ミスリルにはLDを開発する能力は無い。(消失している)
■AS関連として()
 AS関係の基礎的なところについて考えてみる。
 特に重要と思われるASについては、幾つかの表に別け考えてみる。
ASについての基本的と思われる仕様
本文から 考えられる事
 対AS用装備として、40ミリライフル、57ミリ滑空砲、57ミリ散弾砲、35ミリライフルなどを装備  比較的小口径の対AS装備が上げられている点から、その火力(口径)で充分に通用する訳である。
 また、10トン前後の重量であるので、それなりに重量対効果の高い装甲を施してあるとしても。実質の装甲の厚みはそれほどでもない。

 装備口径や破壊状況などから考えると、装甲車や攻撃ヘリ程度ではないかと思われる。
 装甲の厚さだけで言えばMTBの前面装甲ほどの装甲と言って良い程度ではないだろうか。

 当てる事が出来れば、現用の対戦車地雷、対戦車ロケット、戦車砲、対空砲、機関砲で充分なダメージを与える事が出来る装甲である。

 以上の推測からAS破壊自体は現用兵器で不可能では無い。
 重量は10t前後
 攻撃ヘリもうかつに近寄れない。  上で考察した点と矛盾するようではあるが、AS自体の運動性、自在性を鑑みると納得出来ない事は無いと思われる。

 また、AS自体がCIWSと同様のシステムと考える事も出来るので、ミサイルなどの迎撃も可能な事であると思われる。
 通常の誘導兵器の速度では迎撃、回避される可能性が高いため、猛烈に高速な専用ミサイルを開発したのはその為であると考えると間尺に合う。

 ただし、現用弾頭からの発展形であるであろうから、多くのパイロットは回避でなく、迎撃を選択すると思われる。

 その迎撃には、12.7ミリチェーンガンなどの装備機銃が使用される可能性が高く、ASに機銃が標準装備となっている理由の一つではないかと推測する。 
 現用兵器では撃破は至極困難
 サベージで最高時速130Km/h、跳躍20m
 M9で最高時速280Km/h、跳躍45m
(エンサイクロペディア参照)
 対AS、対戦車超高速ミサイルの存在
 ASのアニオビクス(ベトロニクス)、センサー類はかなりの性能である。  その状況に応じ、オオヨソ考えられる種類のセンサーやそのサポート機能を備えているようである。

 対人、対物関係のセンサーに対しては現用で航空機、ヘリ、戦闘車両で考えられるセンサー類は網羅している可能性は高い。

 長距離レーダーに対しては、その兵装や作戦運用の観点から未装備の可能性が高いが、その装備キャパを否定する物ではない。
 一般的にはガスタービンを使用している。  実際には、ガスタービンエンジン使用というのは、ガスタービンエレクトリックなのであろうと思われる。

 古いタイプの場合は油圧のサポートなどもあっただろうが、第2世代ASの機動性などから考えても、有ってもサポート程度でないだろうか?

 ASの動力源として、”電気”がかなりのウエイトを占めているのは、M9などがパラウムリアクタ(PR)を使用している点から見ても無理が無いであろう。
 M9、コダールなどはパラウムリアクタ使用
 ガスタービンエンジンに静粛性はホトンド無い。  本来のASは静粛性の必要な作戦、運用は考えられなかった兵器なのであったのだろう。
 M6やサベージ、ミストラルは第2世代ASと呼ばれている。  M9と比べると陳腐化してしまうように思われるM6などの第2世代ASであるが、AS自体の有用性は変わりなく、M9の運用が軌道に乗ってもそれなりの運用がされるであろうと思われる。

 また、M6を輸入、ライセンス生産などで取得した軍も、暫くの間は一線に配備されると思われる。
(F104やMIG21が今だ現役な空軍などは山ほどある。)

 M6A×とナンバーが上がる所をみると、アメリカでは大きく陸戦兵器として分類されているようである。
 M6A2、M6A3に改造されている。
 中古のM6で1000万ドル程度  AH−64アパッチの調達価格とほぼ同額であるが、自衛隊で配備されつつある90式戦車が9億円程の調達価格で”非常に高価な戦車”と揶揄される。
 陸戦装備の中では”かなりな高額の機体”であることには変わりない。

 M9については不明であるが、1000万ドル以上なのは確実だろう。
 基本的に乗員1名である。  マスタースレイブシステムなのであるから、当たり前と言えば当りまえである。

 価格的な点、乗員人数の関係などを考えると、陸戦兵器ではあるが、運用思想、条件などはかなり攻撃ヘリや作戦航空機に近い感覚である可能性は高い。 
 M6やミストラルは、輸出、ライセンス生産されている。  元来兵器開発については、巨額の資本を投下、技術者集団がそれなりの時間をかけて開発されるものである。

 ASについては、その開発経費や時間は部品点数などを鑑みると、航空機のそれを凌いでも全く不思議では無い。

 現状の航空機開発、戦闘車両の開発国を考えると、それほど多くの国家が国産AS開発出来るとは思えない。

 この点は、航空機、ヘリ、MTBなどの戦闘車両、その他の兵装などの開発、輸出状況なども参考にすべきであろうと思われる。
上の点の纏め

 ASは、基本的に人型の強力な陸戦兵器である。

 ASの最大の特徴は、その凡用性の高さと、それまでの陸戦兵器の機動力(速度、旋回半径、悪路走破性)などを大きく凌駕している点である。

 ASの装甲それ自体は、MTBのそれよりは軽装甲である。

 ASは、その性格上、容易に破壊出来るものでは無いが、破壊不可能な物では無い。

 各国、各組織独自の兵装開発、追加は有り得る。が、それはASの枠を大きく変える方向では無く、運用性を鑑みた適正な改装であろうと思われる。
 その理由としては、より任務に特化した装備の運用能力の追加、後に開発された装備の運用能力の追加、装備の陳腐化から来る運用方法の変更とそれに伴う装備変更、予算や配備時期の関係で延命措置が必要な場合、などが考えられる。

 軍組織で、個人が自由な改造、改装が許されるような機体価格の物では無い。せいぜいはオリジナルペイントくらいであろう、それもかなりの特権の発動である。

 機体開発自体には、国家レベルの巨額の資本と設備、そして時間が必要になる。
M9について 
本文から 考えられる事
 M9は”ガーンズパック”の正式名称がある。  正式にアメリカでは配備開始した可能性を示唆
 SEALが使っているのが、M6A3<ダークブッシュネル>  装備に関してはかなり自由な裁量権を持っているSEALであるが、M9を配備されていない。

 SEALのなどは任務の性格上M9は優先的に配備開始されても可笑しく無い部隊であるにも関わらずである。
 特徴として納得の行くまで試験を重ねる事でも有名であるので、試験中の可能性は有る。
 「ASファン」などでM9の写真は公開されている。  外見、と外見から推察される性能については極秘度は比較的低く設定されていると思われる。
 対外的には開発段階と思われている。  あの風間君がそのようにのたまっているのであるから、対外的には開発段階とされているようである。
 しかし、秘匿製や先進性の高い装備開発の場合は、有る程度の情報操作は当たり前のようにしていた経緯があるためなんとも判断しかねるところでもある。

 SEALでの配備状況などを考えると、実際には未だアメリカ軍では配備されていない可能性は有る。

 ただし、兵器開発の業界は馬の目を抜くほど厳しい業界でもあるので、M9がミスリルで運用開始しその運用データを取っている事は、軍の上層部では一応の了解を得ている可能性が有るのではないかとも思える。
 一向に開発が進まない場合はその計画自体が廃棄、中止されたり、ライバルの製品が正式採用されてしまったりする可能性があるからで、その計画の進行状況自体はそれなにり明確に示す必要があるからである。
 完全不可視化(以下ECS)、パラジウムリアクタ(以下PR)の技術は非常に機密度が高い。
(「完全な不可視化なんて…」←ゲリラスクールの教官のセリフ)
 現在、各国に配備されているASについては未装備であると思われる。 
 M9は開発国のアメリカでも配備完了していない。  M9を他の他国の軍では装備していない。

 M6はかなり輸出もされているようではあるが、現在ミスリル側での最新ASはM9系列以外に無い。
 M9の設計にはメリッサ・マオの意見も多く取り入れられている。  M9の開発段階でのミスリルの介入、協力の示唆。
 ミスリルとアメリカ政府と比較的友好な関係も考えられる。

 ITBでのテロ情報の入手時間、制圧の依頼が来た事もその可能性の後押ししている。

 ミスリル自体かその組織内の企業がアメリカ兵器産業に参画している。(この点はあくまで可能性)
 ベルファーガソン・クルーゾーのM9(ファルケ)はM9のバリエーションの1つである。計画としてはLDを積む予定であったが未装備  試作機のファルケを実戦で使用しているのは、経費節減の為か?
 このところでもM9の開発自体のかなり深い位置にミスリルの存在が有る可能性を後押ししている。
 ECS、PRの技術は非常に機密度が高い。  上でもこの点にも触れたが補足として、”ECSとPRの技術”についてはミスリルオリジナルの技術投与で、アメリカで配備を予定のM9についてはそのあたりのスペックダウンしてのリリースも有り得る。

 これは、ミスリスがM9開発企業の上位組織である場合には、ミスリルの優位性を維持する為に考えられる可能性である。

 M9のミスリルでの装備がそのまま配備機体であった場合は、微妙で

1.M9開発に関係した企業の一角に(ただし中心的存在)に位置し、アメリカ政府とミスリルは極秘の太いパイプで繋がっている。

2.競合次世代主力ASに対してアドバンテージを得るのに、その技術投与が必要不可欠であった場合、(この場合ミスリルの位置付けは上で上げたもの)

の2点が考えられる。
上の点の纏め

 M9開発自体にミスリルは関係していた。

 M9は第3世代ASとされている。第3世代ASの条件自体は明確には作中で表されていない。

 M9はミスリルが求めうるASの中では、アーバレストを除き、最上位機種である。

 M9の性能はM6を始めとする第2世代ASの性能の大きく上回っている。

 M9は、未だにアメリカでも正式配備にいたっていない、それ以外の国では”開発段階”であると思われるM9の正式な入手は相応の経緯が無ければ困難である。

 M9は未だに機密性が高い機体であるので、ミスリルとその開発国自体であるアメリカ以外に正式な入手は非合法的な活動となりうる。

 私見としてと前置きし、追記させていただくと、ミスリルで使用されているM9の機体は”初期量産機”や”量産試作機”にあたるものではないかと思われる。
 この場合は、正式に配備される機体とそれほどの差異の無い物に仕上げるのが一般的であるが、調達価格やその時勢の関係で装備品目の簡素化や、逆に強化される場合が、過去の事例で存在する。
 これはミスリルで使用しているM9とアメリカ軍で配備するM9が必ずしも同一で無い事を指している。
ARX−7アーバレストについて
本文から 考えられる事
 アーバレストは、M9の試作機の中の1機に対してBTを反映したチューニングを施した機体である。  性格的には、実験機のようなものであったのだろうか?

 BTがM9以上に使用されている訳である。力関係としては、M9vsM6とアーバレストvsM9のそれに近いかそれ以上の能力の隔たりがあるのではないだろうか。

 コダールについても詳しい事は何も語られていないが、スペック的には最低でもアーバレストと同等以上なのではないだろうか。

 AS自体は、性格としては個人の技量が直接反映、影響が出る「兵器らしくない兵器」であるのでスペックを技量が補っていたとも考えられなくは無いが。
 上層部が判断するならば「スペック的には互角以上」っと判断されて当然の戦績をコダールも残している。
 現在、ミスリルでLD搭載ASはARX−7アーバレストのみである。  これは、現時点で作中でも語られている。
 作中で相良宗介に対して過剰とも言える責任を課さざるおえない(追いこまざるおえない)理由である。

 複数存在し、開発自体が可能であるならば、上の意味が喪失する事になる。
 アーバレストが破壊された場合は、最悪そのまま廃棄処分せざるおえない。(後が無い状態)である事を物語っている。 
 アーバレスト自体に不明な点が多く、修理用部品さえ純正品が無い。
 アーバレストの骨格系には組成不明の素材が使われている。
 骨格に鋳込まれた組成不明の物質に神経のようなパターンが現れたらしい。  アーバレストと搭乗者との関係が機体と操縦者以上の関係が必要な事の現われか。

 LD発動の際に現れた事も合わせて考えるのであれば、LDの発動に深く関わっているのは間違い無い。
 アーバレストのLD発動は相良宗介以外には出来ない。(システムの機動、操縦自体は可能)  AIから「LDの発動にはサージャント相良が必要」っとなっているのである。
 動かす事自体は問題無いのであろうが、LDは発動は出来ない様子である。

 LD搭載ASは個人的な専用機の性格を持ち合わせる事になる。
 黒いM9(ファルケ)にはLD搭載の予定は有った。が未装備  結局ミスリル側ではLD装備のASはアーバレストしか無い

 可能性としてファルケの骨格系にアーバレストと同様の組成不明の材料が鋳込まれている可能性は残る。
上の点の纏め
 
 アーバレストは、LD搭載型ASに対抗可能なミスリルの有する唯一のLD搭載機体である。

 アーバレストには不明な部分(特にLD関係)が多い為に、補充部品にさえ調達不能である。

 アーバレストの量産は不可能

 アーバレストでのLD発動は相良宗介以外出来ない。(相良宗介専用機とおぼ同じ意味とも取れる)

 アーバレストと同様なLD搭載機がもしもミスリル側にあった場合は、LD発動に特定の操縦者の専用機になる可能性が高いわけで有るから、相当に慎重な審査の上でその操縦者の選定か行われる筈である。
アマルガム側のASについて
本文から 考えられる事
 アマルガムがどう言った技術の系統(国家、開発組織)であるかは、現時点では全く不明である。  ほとんど突っ込んで、原作では語られていない。

 ハッキリしているのはLD搭載型ASを開発出来るだけの技術組織力を持つ、若しくは調達出来るだけの背景を持つ組織である事。

 LDの技術に付いては、ミスリルのそれを上回っている事。

 厳密に言えば、LD技術(BT)の入手が可能であろうこと。(ウィスパードの存在が絶対条件でなく、LDの確立した技術さえ入手出来れば、LD搭載ASの開発、入手の最低条件はクリア出来る訳である。)

 「可能性としてウィスパードが最低1名以上関係している可能性が高い」
という形になる。
 しかし、テッサ以上の天才(ウィスパードの可能性高し)の兄が原作に登場しアマルガムへの関与をハッキリとしてしまった(BDB参照)
 複数のウィスパード(最低でも1名以上)が、その技術開発に対して関係している。
 若しくは、LDの確立した技術を入手している。
 コダール(ベノム)には、Type i、Type mが存在する。  量産機種、実験機種には、バリエーションが付き物といっても過言では無い。

 アマルガムの技術面を考えると、相当に完成度の高いレベルでのバリエーションだと思われるが、詳細(型式毎の差異)まではほとんど語られていない。

 当所ECS面、特に不可視化の技術から”赤”であったと思われる色についても。DBDで”青”、”灰色”の機体色の登場となった。

 ECS関係でも、ミスリルの技術面に追いついた可能性は高い。
 赤いコダールには装備関係の問題で、あえて少し性能の劣った不可視化装置を装備した可能性も否定出来ない。
 コダール(ベノム)には、LDが装備されている。
 若しくは、装備しているバリーションが複数存在する。
 かなりの数が確認されているLD搭載型コダールが複数確認されている。
 この時点でLDの技術に関してはアマルガム側が勝っている事の証明となった。(この事は、ミスリル内部で確認している事項であろう)

 A21が、LD搭載超巨大ASヘベモスを入手、活動を起したが、その入手ルートなどに付いてアマルガムが関係している事をミスリル側が察知しているかどうかは不明。(本文中では、読者には解るようになっている)
 開発プランナンバーが存在する。  LD搭載超巨大ASヘベモス、LD搭載ASコダールのシリーズの他にも開発中か、開発完了している兵器の存在を示唆するものである。

 リバイアサンに付いては、どういった物か不明であるが、上記にあるような物である可能性は高いと思われる。
 アマルガム実行部隊が使用していたコダールのLDは、全機作動していた。
 
 これも、LDの技術、製造に関してアマルガム側が優性である証明であるが、「意図的に作動させる事に対するノウハウも有する」という事と、「LDの作動原理に対してより深い理解」が有る事の証明ともなった。
 上の点の纏め

 アマルガムは、ミスリルかそれ以上の組織力を持つ。

 BT、特にLDの技術に関しては、ミスリルに対して優位

 LDを量産している可能性もある。
 

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